業者様からのご依頼 BMW E91 リアハブベアリング交換
BMW専門店スパークオートの津村です。
業者様からのご依頼で BMW E91 リアハブベアリングの交換です。
BMWだからと言って特殊な構造をしているわけではなく、国産車の整備をしている所でも作業は可能なような気はしたのです。
ただ、この頃のBMWはドライブシャフトのアウター側スプラインが抜けにくい物が多く、ここで手こずる事は多いです。
車齢もそれなりになお車なので抜けにくいのは覚悟していましたが・・・
過去一抜けないやつでした。
ブレーキのディスクローターを外して、ハブのセンターロックナットを取り外し、真鍮の棒とハンマーを使い叩き抜いてみます。
何故直接ハンマーで叩かないかと言いますと、鉄で直接叩くとドライブシャフトの頭が潰れ太くなり、ネジが潰れ使用不可になってしまうから。
鉄より柔らかい真鍮や銅を介して叩くのが基本です。
ですが2時間程格闘するも全く抜ける素振りもありません。
ハブからドライブシャフトが抜けない事にはハブが外れません。
仕方ないのでラスペネ(浸透潤滑剤)をバカみたいに吹いて一晩放置してみる事に。
翌朝再び叩きまくりましたが全くダメ・・・・
仕方ないのでデフ側でドライブシャフトを分離して、ナックルごと取り外し油圧プレスで抜く事に。
ようやく抜けてくれましたが、14トン荷重をかけてようやく抜けました。
そりゃ叩いても抜けないわけです。
ドライブシャフトが抜けたのでスライディングハンマーでハブを抜きます。
ハブと一緒にハブベアリングのインナーカラーも抜けます。
続いてはこのインナーカラーを抜かないといけません。
専用のプーラーを使えば話は早いのですが、そんなものはないのでグラインダーで薄く削って割り外します。
抜けました。
赤い矢印のところで割れているのがわかるでしょうか?
薄く削ってタガネで叩くと割れて外せます。
黄色の矢印の所は異音の原因になっていたインナーカラーが削れている部分です。
あとはハブベアリングを交換して元通り組めば作業は完了です。
ここまで一日半ほど、工賃から考えると割に合わない作業ではあります。
ハンマー振りすぎで握力なくなるし節々は痛くなるし、そんな作業でした(笑)

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